もしもう一度アイドルを作るなら

アイドルプロデューサー卒業から1年が経ちました。変わらず自分の仕事は自分の仕事として請けつつ、あまり表だって言ってないのですが並行してアイドルと近い業界にいます。

コロナ禍のなか、PCの整理をしていたら、「これをカバーしたい」というネタ帳的なメモが出てきまして、もうおそらくカバーから始めるアイドルをプロデュースすることはない気がしているので、公開したいと思います。あったかもしれない未来ということで。
※私のカバーに対しての考えはこちら

このままパクってもらって構いません。これをやってくれるアイドルがいたら、接触厨&グッズ厨なヲタクであることを発揮して、課金しまくりたい…!


それでは最初はこちら!!!いきなりライブで披露するには難易度高し!

Welcoming Morning/Chappie

ヲタクならわかってもらえると思うんですけど、やっぱりさ、推しから「大好き!大好き!大好き!大好き!大好き!大好き!」って言われたいよね!!!私は耳元で囁かれて「ぼ…ボクも、しゅきぃ〜」と弛緩しきっただらしない顔で言いたい!!!

それはさておき、90年代後半のカルチャーを代表すべき存在とも言えるChappieです。(ヒップホップやチャラ漫才ではなくそれ以前のほうの)渋谷系を通った人は、カヒミカリィ的なウィスパーボイスを無条件にかわいいと信奉する傾向がありまして、ご多分に漏れず私もそう。

これはもはや性癖というより信仰だと思うんですよね。崇高にしたいだけかもしれないけども。


そしてウィスパーつながりでこちら。

アワーミュージック/相対性理論+渋谷慶一郎

ヲタクならわかってもらえると思うんですけど、やっぱりさ、推しから「ダーリン」って言われたいよね!!!(すごい既視感)

「どこかノスタルジック」ってアイドルにとって強みになると思うんです。私のプロデュースワークでは、相対性理論の「地獄先生」をカバーしたりもしました。渋谷さんとのアルバム「アワーミュージック」はやくしまるえつこさんのウィスパーボイスもあって、夕暮れに迷子になってしまったような絶妙な不安とノスタルジーを感じられる名盤です。

※原曲our musicは渋谷さんの若くして亡くなった奥様の追悼ピアノソロ曲なので泣ける泣ける…。
※コロナのせいでいつ発売されるかまだ未定の、新国立劇場で2020年8月に開催される渋谷さんの新作オペラ「Super Angels」チケット取りたい。

簡単だと思われがちなウィスパーボイスですが、音感が良くないと破綻する歌唱法とのことで、みんなもっとありがたがったが良いよ。


ウィスパーではないんですけど、発声方法を変えないと出ないハイトーンはこちら。

JOY/YUKI

私のカラオケを目撃したことがある人は高確率で見せられてる、振りコピ付きの声真似ソングなんですが、曲としてはクラブ映えする4つ打ちでもあります。

J-POP DJがネタに困ったら入れがちあるあるソング。音楽ファンならズキュンとくる何かがあるんですよねぇ…。ジュディマリではなくYUKIさんのソロ曲として多分一番メジャーかつ、楽曲派のヲタクなら「えっ、これカバーするアイドルいるんだ!」っていうトキメキがあります。


 透明感があるなら、カバーさせたいのがこちら。

Kimono Beat/松田聖子

まだそこまでメジャーじゃなかった小室哲哉さんが、当時トップアイドルだった松田聖子さんのアルバム収録曲として作曲した曲なんですけど、尋常じゃない気合いを感じる。素晴らしい。

歌詞はあの松本隆先生。気乗りしないお見合いから好きな彼に連れ出して欲しいというストーリーなんだけど、1987年というバブル期に「未来くらい自分で選びたいの」という時代を反映した強い女性像かつ、現代に当たり前として根付いている感覚が今読んでも素敵。10人中9.5人くらいが同じ映像を思い浮かべられるのに、陳腐にならないってすごいバランスだと思うんですよね…。


画が見える素晴らしい歌詞といえば。

dream/願い

若い世代には「DreamってE-girlsのamiちゃんがいたグループでしょ?」くらいに思われがちですが、dream時代の名曲です。これを聴くと「恋っていいな」と素直に思える。恋愛初期の甘酸っぱさをこれでもか!と詰め込んだ、隠れた胸キュンソング。待ち合わせしても嬉しさ隠せず自然と急いだりしなくなった大人にこそ、クるものがあるんですよ…。


ドリはdream→DRM→Dreamと名前を変えつつもそれぞれ良さがあって、一時期は親交もあって、今でもすごく大好きなアイドルです。


dreamの「願い」が恋愛初期なら、こちらは恋愛後期。

ジレンマ/speena

病んでるけど過去形。好きな人への独占欲と依存でメンがヘラってた自分を振り返った、実はものすごく冷静な歌詞。でもやっぱり許せない、憎い、好き、悔しい、みたいなジレンマ。

昨今のアイドル業界は「病み」を持てはやしすぎなきらいがありますが(副産物としてファッションメンヘラを量産するほどに)、個人的には、これくらいの温度感が丁度良いのでは?と思います。


そんなわけで今は流行らないのかもしれないけど、渋谷系を踏んだ私は、アイドルにはこれくらいポップでハッピーなことを歌ってほしいと思う2曲。男性目線の曲を女性が歌うのっていいよね。

ラブリー/小沢健二

BABY BABY BABY/真心ブラザーズ


「全部カバーしてやんよ!」というオレ的神運営様いらっしゃいましたら、課金しに詣でさせていただきます…!ご連絡くださいませ。

が…おそらくいないので、コロナ明けにカラオケでこもって歌いまくろうと思います。

「もしもアイドルをプロデュースして、カバー曲をやらせるなら」妄想のこの遊び、とても楽しいので、おうち時間にぜひ。それにしてもこのアイドル、楽曲派狙い撃ちセレクトだけど、いわゆる沸き曲が皆無だな…(笑)。